Graciasヘナ専門店の前身Gracias
Graciasは2008年11月1日にオープンしました。所謂、街の美容院てところです。創業当初からヘアカラーに力を入れていたので、いつもヘアカラーのお客様で賑わいながら、常に右肩上がりの運営でした。
一方で毎日のハードワークや薬品の使用により、スタッフの手は荒れてボロボロ状態です。
そしてトドメが!
ある日先日来店されたお客様から電話がかかってきました。
どうやら帰宅後顔が腫れて、目も開けられない状態ということで、すぐに病院で受診してもらうことをおすすめしました。
その後、保障などを申し出たのですが、そのお客様は辞退され2度とGraciasへ来ることはありませんでした。
その当時ヘナ製品も取扱いをしていたのですが、こういった切っ掛けで製品の見直しをしていたところ、とんでもないことに気付きます。
使っていたヘナは、酸化染料が入った”ケミカルヘナ”だったんですね、薄々気付きながらも毎日の売上とキャンペーンにしか頭が働いていなかったんですね。
そこでヘナの調査に乗り出すことになります。
そして気付いた時には、既にヘナの産地を訪れていました!
ここでDIYの第一歩目がスタートします。
ヘナの産地では様々な偽装手口が横行していました。ヘナに科学薬品を混入するなで、巧妙化している様子が伺えました。
これは自分でプロデュースするしかないなぁ〜!
正直、ネットやらで偽装ヘナのことを書いている人も沢山いるのですが、そのバックグラウンドを知る人は殆どいない。
単にインド人をバッシングしているだけにしか見えない。
背景には彼らなりの事情があります。
そこも含めてプロデュースしていく必要があります。
あるメーカーは、製造現場に無理な要求や価格の引き下げを求めます。彼らは明日生活するお金が必要なので、YES以外の答えはありません。
その結果、偽装されたヘナを輸入することになっていまうのです。
誰も喜ばない、誰も得しない、不幸でしかない結果が待っています。
それなら、みんなが喜ぶ方向でヘナ製品を作ろう!DIYの第一歩はこんな理由からスタートしました。
Graciasがヘナ専門店になった理由
さて、インドを訪れて感じたことがもう一つあったのです。
インドの食事情です。
アーユルヴェーダなどが盛んなインドでは、健康志向が一般的なのかと思いきや。実際にはファストフード店の出店ラッシュ。さらには遺伝子組換作物が殆どを占めるマーケット。
本来彼らが築いてきた医療文化など、そこには存在しませんでした。
そして、日本に帰国した時に我に帰るのです。
俺らがやってる美容分野もそこそこジャンクな路線に傾いてるよね!インド人がどうとかの前に、自分達の足元を見直さないと!
環境負荷の少ない美容室、薬害を撒き散らさない美容室をやろう!
現在全国の美容室から流れ出るカラー剤の致死量は約2000万人分です。0は難しいけど、半分には出来るはず!
そんなことを考えながら、Graciasは薬品を使用しない美容室を目指すことになります。
しかし、そこには不安もあります。売上下がるんじゃね?スタッフの給料払えるかな?などなど
そんな不安を搔き消すように、ヘナを求めるお客様が後を経たない状況へと転換していきます。それには時間を要しませんでした。
あるお客様からの一言で、Graciasヘナ専門店は新しいステージに向かいます。
薬品の匂いがしないから好き!
あるお客様が何気に発した言葉が次の一歩を決断させました。Graciasはパーマとかカラーの匂いがしないから安心して来れるとのこと。
ならば、もっと安心感を持って貰うために、サロン内装も出来るだけ自然に近い状態にしよう!
そして始まったDIYによる店舗改装!
レンタカーを借りてまずは材木の買い出しです。かなりの量を購入したのですが、地元は材木の産地でもあり市場に出ないようなB級の材木も利用出来ます。
材木にはヘナを塗り込み、温かみのある風合いを出します。また虫食いなどが防げるかもしれないとの考えもあります。
徐々に内装が完成されていきます!一番の収穫は、スタッフ達と過ごす時間、同じ目的に向かう姿勢。創業以来の一体感を感じながらのDIYです。
彼ら自身が次のステップでこの経験をどのように活かしてくれるのかも楽しみです!
総工費約50万円
おそらく外注だと2〜3倍の費用はかかったでしょうね。その分をスタッフとのインド研修などにも使える。益々スキルアップを図ることが出来ます。
もう少し小さなお店だったら、更にお安く改装することもできますね。
サロンのリノベーションと共に、サービス面やデザイン・技術面もリノベーションを続けていきたいですね!