アルガンオイルとモロッコ産ヘナ 最高の仕上がりを求めて

2018年から輸入を開始したモロッコ産ヘナ

日本で安定的に販売を行っているのは、インディーハーブスのみ。

モロッコとの安定的な取引は非常に難しく、私達も何度も足踏みをしました。

しかし、紆余曲折を経て安定的な生産を実現しました。

それと同時に、モロッコ特産のアルガンオイルを導入しました。

これにより、ヘナの仕上がりの質感が大きく向上することになりました。

Indeyherbs直営サロンでは、モロッコ産ヘナの使用方法について、様々なテストを行ってきました。

その結果を皆様にご紹介したいと思います。

モロッコ産ヘナの特徴

モロッコ産ヘナは、インド産ヘナと比べてどのように違うのか?

とても多い質問ですので、少し噛み砕いた説明をします。

・ヘナの品質は、畑よりも製造環境で決まる
様々なヘナ製品が溢れる中で、各社様々な製品があります。
モロッコ産もインド産も、畑での状態にはさほど変化はありません。
しかし、製法が異なることで品質は大きく変わってしまいます。
そのポイントは、熱と紫外線干渉の影響です。以下の通りまとめてみました。

①乾燥工程
モロッコ=日陰干し
メリット(葉緑素を維持・パウダーの色が鮮やかな緑色)
デメリット(酸化が早いので酸化防止が必要)

インド産=天日干し
メリット(原料の殺菌作用・短時間)
デメリット(葉緑素・色素が若干壊れる・パウダーの色がくすむ)

②製粉方法
モロッコ=石臼挽
メリット(質感が良い・粘りが強い)
デメリット(パウダーの目が若干粗い)

インド産=機械挽
メリット(殺菌作用・パウダーが細かい)
デメリット(パウダーの劣化・色素の低下)

大きく分けると、この二つの要素で構成されています。

どの方法が良いか悪いかというよりも、好みの部分が大きいかもしれませんね。

 

補足として、日本国内産のヘナの場合は、インドやモロッコと比べて自然エネルギーの活用が難しく、機械・電力エネルギーなどの負担が大きくなり、環境へ悪影響を与えることになります。

現在インディーハーブスでは、国内生産の準備が整いつつあります。

しかし、このエネルギー問題が壁となっています。

この問題も間もなく解決されることと思います。

参考URL https://indeyherbs.co.jp/morocco/2019

 

アルガンオイルの特徴

アルガンオイルは世界中で需要が大きくなっています。

まだ日本では、それほど大きな需要はありませんが、EUやUSでは既に大きな市場となっています。

世界的プロモーションが成功し、生産量が多くなってきたアルガンオイル。

希少で高価なオイルというプロモーションが通用する国は、

日本のような情報後進国のみとなっています。

 

・サハラアルガンオイルの特徴

多くのアルガンオイルは、黄金色(黄色)をしています。

一方サハラアルガンオイルは、少し薄い黄色をしています。

この違いは、不純物による違いです。

不純物の少ないオイルは、毛髪表面に厚い油膜を作らずヘナなどの浸透を邪魔しません。

また、お肌への浸透が高くなります。

サハラアルガンオイルは、不純物をできるだけ除去するフィルターを行います。

それによって、大切な成分を壊さずに不要な成分のみを除去します。

それによって、ヘナ施術に最適なキャリアオイルとして採用しています。

 

・黄色いオイルは高級品ではない

アルガンオイルを選ぶ際に、私達が簡単な見分けを行います。

それはオイルの色についてです。

黄色いオイルは低品質(フェイルター精度がよくない)

薄い黄色は高品質(適度なフィルターを行っている)

一見黄金色のオイルは高級そうに見えますが、実はその反対だったのです。

オイルは磨く(フィルター)ことで品質を向上させます。

お米を食べる時も、必ず籾殻を除去して食べるのと同じように、

オイルにも除去するべきものがあるのです。

 

ヘナ施術の際のワンポイント

①ヘナを溶く水分量
モロカンヘナは非常に粘性が高いのが特徴です。
インド産ヘナでパウダー1に対して水分を3.5倍加えます。
モロカンヘナはパウダー1に対して水分を4倍加えます。
粘性が高いぶん水分量を増やすことで操作性が向上しました。

②溶いたヘナはホットキャビンで15分放置
モロカンヘナの特徴として、練ったヘナをホットタオルなどを作るキャビンで約15分放置します。
目視で10~20%増しの染まりとになります。
手触りや使用感も非常に良くなります
(インディゴを使用する際でも、ホットキャビン15分は有効でした)

③アルガンオイルは適量で
浸透性を高めたアルガンオイルですが、使用量が多すぎた場合にはヘナを阻害します。
100円玉程度をよく伸ばして使用することで、良い結果を導くことが出来ます。

④放置時間はマイナス5分?
毛髪の質にもよりますが、①~③を適正に行った場合、
放置時間を5分程度圧縮が可能です。
但し、髪質をよく観て判断する必要があります。

これらの方法はインド産ヘナでも同様にパフォーマンスは向上します。

しかし、モロカンヘナのパフォーマンスは方法論によっては非常に高くなるという結果になりました。

具体的なエビデンスは、ただいま整理中ですので、動画にて報告出来ればと奮闘しております。

 

自粛期間に気付かせてくれた

現在の社会状況の中で、私達は貴重な時間を得ることが出来ました。

サロンサービスやファシリティーの見直しを行い、また技術的な改善点も抽出できました。

ルーティン化され見過ごされていた部分を、ゆっくりと見直すことになりました。

時には意図的に来店数を調整し、検証などを行う時間も必要だと実感しました。

また、自粛期間中にも関わらず、直営サロンへ足を運んで頂いたお客様にも大変感謝しています。

奈良県は比較的空気感も緩く、条件的には最高の自粛期間となりました。

どんな状況も捉え方ひとつで、有意義な時間に変えることが出来ます。

そんな時こそ、足元を見直してみる。

Indeyherbsの代表という立場と共に、美容師として現場で働ける喜び。

新しい時代・価値観のモチベーションの発見など。

非常に収穫の多い期間になりました。

 

状況が整えば7月以降、旅を再開し皆様にシェアしていきたいと考えております。

その際には、どうぞよろしくお願い致します。

 

無料サンプル請求フォーム