ヴィーガンクリーム(ヴィーガンクリームヘアクレンジング)は、泡立たないシャンプー剤としてリリースされ、主にヘナ施術の品質を高める為に開発されました。
この製品を開発するにあたり、そのストーリーについては多くを語ることはありませんでした。
そこで今回の記事では、ヴィーガンクリームが誕生するまでのストーリーを、ヘナサロンの運用や施術面から解説したいと思います。
遡って なぜ美容師になったのか?から
私は20代の頃に美容師として活動を開始し、サロン勤務をしていました。
・何かを作ることが楽しい
・スタイルが変化し、リアクションを貰うことが嬉しい
・お客様とのコミュニケーションが楽しい
こういった喜びを持ち美容師として働いていたのですが、
「なんだか疲れてきたな。。。」
本当は楽しかったはずの美容師の仕事にやり甲斐を見出せなくなりました。
その原因は
・過重労働
・長時間労働
美容室の業界は生産性が低く、人件費を抑える為に人員を最小限以下にしていることが多いのです。
その結果、労働者は疲れ果て仕事の質も良くありません。
これでは再現性や持続可能性はありません。
私の理想的なライフワークバランスではありませんでした。
美容室の業界に再現性と持続可能性を
サロン勤務数年で結局やる気を無くし、雇われ美容師を辞め、独立開業することになりました。
自分が作る美容室は、再現性と持続可能性を高め、社会課題にも向き合うチームを作りたい。
そして誕生したGraciasヘナ専門店。
ヘナを始めた当初、サロンにはヘアカラーからの移行、パーマや縮毛矯正の履歴のある方も多く来店されました。
しかし、ヘアダメージのあるお客様にヘナをした際に、ヘナショックが起こりクレームを頂くことになります。
私達は、「ヘナとはそういうものですよ」という姿勢で対処していました。
その結果、都合の良いお客様ばかりが残り、社会全体に私たちの仕事を認めてもらう機会を失ってきました。
そこで、ヘナショックを解決すれば、もっと多くの方にヘナの魅力を知って頂けるのではないかと考えるようになりました。
ヘナショックが起こる理由を分析
そこでまず重要なことは、ヘナショックが起こる理由を知ることです。
ヘナショックとは、ダメージのある髪が酸化し過剰に収斂することで起こります。
髪が絡まったり、硬くなったり、手触りが悪化したりします。
そういった状態を改善する為に、収斂を軽減する必要があります。
・PHバランスの調整
・適度な油分補給
・傷んだキューティクルの補修
・適度な洗浄力
上記のような作用のある製品が必要であると考えるようになりました。
ケミカルを使う葛藤
そしてヴィーガンクリームを開発するに至ったのですが、ここで大きな葛藤を抱えます。
それはケミカル成分を使うか否かという葛藤でした。
結論としては、最小限に使うという選択をしました。
その理由は以下のようなものになります。
・化学的なダメージには化学で対応する方が安定性が高く再現性が良い。
・天然成分にアレルギーのある方にとってはケミカルは有益である。
・サロンでの保存期間を高めることで品質悪化やロスを減らせる
しかし、ケミカルを使用する上で環境破壊は少なからず起こります。
では、オフセットしてはどうかというアイデアが湧いてきました。
要するに、どこがで悪いことをした分、どこかで良いことをするという考え方です。
よく考えると、ヘナ製品を活用することで環境問題に対応し、一般的な美容室で行われるヘアカラーよりもプラントベースカラー(ヘナ染め)は、大幅にエコなヘアカラーと言えます。
既にプラントベースカラーはオフセットされているエコなヘアカラー技術です。
エコなヘアカラー技術を多くの方に提供することで、社会課題を解決することに一歩近づいていくことになります。
これまでヘアカラー薬剤を使用していた人が、プラントベースカラーに移行する為のステップとしてヴィーガンクリームを位置付け、間口を広げる役目を持っているのです。
ケミカルを低容量で使用することで、ヘアカラー薬剤を激減し、デメリット以上のメリットを得ると考え、葛藤に一区切りを付けることが出来ました。
しかし、ヘナを扱う美容師としてケミカル素材との付き合いは常に葛藤があり、その課題は道半ばと言えます。
クリエイションの幅が広がる
一般的なヘアカラーからプラントベースカラーに移行する時に、お客様は以前とのギャップに戸惑うことがあります。
そのギャップを埋めていくことが、プラントベースカラーのクリエイションの一部と言えます。
色彩的なギャップはハーブの扱いなどによってコントロールします。
しかし、収斂などによる質感悪化はコントロールできません。
ヴィーガンクリームは、その部分をコントロールしクリエイションの幅を広げる為に活用します。
クリエイションの幅が働き方の余裕に繋がる
プラントベースカラーの施術で幅広いお客様の支持を得ることで、サロンの地位は向上します。
それが働き方の余裕に繋がる大切なポイントと言えます。
プラントベースカラーを行う美容師は、まだまだ少ないのが現実です。
需要があるにも関わらず、参入が少ないブルーオーシャンのジャンルになります。
要するに売り手市場です。
その中でもクリエイションの幅広い美容師は選ばれ地位を高めることになります。
働き方に余裕が生まれると、私が若い頃に味わった「なんか疲れてきた」というようなことが起こりにくくなると思います。
線引きは大事!
しかし、幅を広げる為に本末転倒なことは避けたいものです。
ヴィーガンクリームは、環境負荷を考慮し成分を厳選しています。
また、動物性成分不使用や動物実験は行っていません。
しかし、ゼロケミカルではありません。
もしもご自身が、「化学薬品を使わない」というポリシーを持つのであれば、ヴィーガンクリームは全く必要のない製品です。
また、安定性や再現性はともかく、代替え的なものや技法があるのも事実です。
その道を進むというポリシーが大切です。
まとめ
ヴィーガンクリームヘアクレンジングは一般的なヘアカラーやダメージの強い髪に収斂による質感悪化を解消するアイテムです。
同時に適度な洗浄力で、残留物を取り除き手触り感を向上させます。
プラントベースカラーの仕上げの洗髪にお勧めしています。
ヴィーガンクリームはゼロケミカルではありませんが、幅広いお客さまへの対応が可能になります。
幅広いお客さまへの対応が可能になと結果として、サロンの地位が向上し生産性が向上します。
働き方が安定し、自分が目指すものを実現することができます。
その際に環境汚染などに対応することで、事業が社会課題の解決にも繋がります。
更に、お客様は綺麗になることで社会課題解決に一歩協力して頂いたことになります。
売り手よし 買い手よし 世間良よし
私達はこういった考えを持ちながらヴィーガンクリームお届けしています。