
プロの美容師が知っておくべきヘナ製品と成分分析の真実
近年、アロマ精油の成分分析が第三者によって行われた結果、人体に有害な成分が含まれていたという情報が拡散されています。
実は、こういった問題はヘアケア業界でも起こり得ることであり、ヘナ製品においても無視できません。特にプロの美容師にとって、使用する製品の安全性はお客様の信頼に直結するため、正しい知識を持つことが重要です。
化粧品製造には様々なリスクが伴い、見えないリスクを成分分析を通じてクリアにすることが一般的です。しかし、成分分析には限界があり、その結果をどう捉えるかが大切です。
成分分析の限界と開示の意義
成分分析は、指定した成分を検査するものであり、想定外の成分を検出することはほとんど不可能です。分析表には指定された成分の検出限界値に適合しているかが表示されるため、ごく微量なものは検出されません。
このように、成分分析の結果はあくまでも一つの要素に過ぎず、過信することはできません。そのため、私たちは製造現場に直接関与し、自社の化粧品製造許可を取得することで、品質と安全性をより確実なものとしています。
成分分析表には取引企業の情報などが含まれるため、基本的に開示することはありません。守秘義務もあるため、行政から照会があれば開示することが可能ですが、一般には非公開となります。
特に、OEM事業者は自社で製造管理ができないため、成分分析を開示することに意味があります。しかし、当社のように自社で製造許可を持ち、行政の管理のもと品質管理を行っている事業者にとっては、開示するメリットがなく、事業上のデメリットしかありません。
OEM製品と自社製品の違い
日本で販売されているヘナ製品の多くは、OEM(original equipment manufacturing)製品です。これは、化粧品製造の許可を持たない企業が、許可を持つ別の企業に製造や輸入を委託する仕組みを指します。
OEM製品は、製造管理が不透明な場合が多く、品質基準を満たしているか不明瞭なことがあります。美容師としてお客様に安心して施術を提供するためには、製造元や成分分析の実態を知ることが不可欠です。
OEM製品かどうかを見分けるには、製品のラベルに記載されている「製造販売元」を確認してください。「製造販売元」と「発売元」の表記が異なる場合、その製品はOEM製品である可能性が高いと考えられます。
当社の品質管理と化粧品製造許可
私たちのサロンでは、お客様に安心して施術を受けていただくために、ヘナ製品の品質管理を徹底しています。
- 製品の出荷前に、出荷国で成分分析を実施
- 行政が認証する化粧品製造許可・化粧品製造販売許可を取得
- 検査結果に基づいた厳格な出荷判定
化粧品製造許可は、国が当社に検品する資格を与えているため、成分分析の開示以上に信頼性や品質を担保する仕組みになっています。
信頼できるヘナ製品の選び方
ヘナ製品の信頼性を判断するには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- 製造・販売の管理が適切に行われているか
- 輸入時の検品・成分分析が実施されているか
- 販売元が適切な化粧品製造許可を持っているか
これらの基準を満たしている製品を選ぶことで、お客様に安心して施術を提供することができます。
ヘナ製品のコンプライアンス向上のために
ヘナ業界においては、依然としてコンプライアンスの不確実性が課題となっています。法令を遵守しない製品や、誤った認証を掲げる製品が市場に出回ることで、ヘナの信頼性が損なわれているのが現状です。
しかし、プロの美容師としては、単なる成分分析の開示を求めるだけでなく、製品の製造管理全体を見極め、信頼できる製品を選ぶことが求められます。
私たちは、美容師の皆様に安心して使用いただけるヘナ製品を提供し続けるため、適正な製造管理と品質保証を徹底しています。
お客様の髪と健康を守るためにも、安全性の高い製品選びを心掛けましょう。