2022年産天然ヘナの特徴と使い方

昨年末から2022年の秋に収穫されたヘナが出荷されています。

今期のヘナは少し製法に工夫をし、よりフレッシュに近いヘナパウダーが出来上がりました。

この製法はモロッコでの経験をもとに、インドでも導入を行った製法です。

モロッコでの製法はこちら

そこで、今期のヘナについていくつか解説、確認しておきたいことがあります。

是非目を通して頂き、ヘナのスペックを最大限に活かして頂きたいと思います。

 

今期のヘナは何が違うのか?

2022年産のヘナはモロッコの製法を取り入れた製法です。

モロッコでの製造では、自然の風を最大限利用した乾燥方法を取り入れました。

ヘナの製造では、栽培以上に乾燥工程や製粉工程によって品質が大きく変化します。

一般的にインドでは高温直射日光によって乾燥を行います。

今期からはモロッコの乾燥方法を採用し、出来るだけ成分を壊さない様に工夫しています。

その結果、パウダーの色は鮮やかな緑色になり、粘性成分を壊さないためトリートメント力が高くなりました。

更に製粉工程においても過剰な熱を与えないよう注意しながら製粉を行なっています。

 

今期のヘナを最大限活用する方法

*水分量と水温

今期のヘナは粘りが強い為に、ついつい水分量を多くしてしまいがちです。

しかし、単純なことですが水分を増やすということは色素濃度を下げることになります。

インディーハーブス製品では3.5〜4倍の水分量を推奨しています。

適量を守って使用していただくとが重要です。

 

*酸化促進

そして、もう一つ重要なことは’酸化促進’をすることです。

今期のヘナはフレッシュ=酸化していないということになります。

水分を加え加熱することでヘナは酸化促進されます。

その為には、ヘナの酵素を最大限活性させる温度のお湯を使用します。

通常約60度を推奨していますが、今期はもう少し高めの70度設定でも良いかと肌感覚で感じています。

それによって酸化促進されます。

*要約すると

・ヘナに使う水分量は増やさずに3.5~4倍を維持し、通常よりも少し熱めの70度ぐらいが今期のヘナのスペックを最大限引き出す方法になります。

 

基礎理論と素材を見る目

料理の世界などでも同じですが、素材によって調理方法や加工方法は変化します。

ヘナで髪を染める場合も同様で、ヘナや髪の特徴を知り、基礎的な理論を得ることで、都度対処することが出来ます。

その経験が感覚としてインストールされ、実際の現場での対応能力へと繋がっていきます。

インディーハーブスのプロ講座で配布しているテキストには、そういった内容が含まれています。

お手元にある方は、ぜひ読み返して頂きたいと思います。
今月末開催のWSで最新のテキストを配布いたします

サロンワークにおいて経験値、感覚などは非常に重要な要素になります。

しかし、何かエラーが起こった場合に立ち戻るものが必要です。

その戻り先が基礎理論です。

基礎理論をもとにエラーの原因を突き止め、次に仮説をたて検証、臨床、実験し解決策を求める。

私達のワークショップでは、そういった自己解決能力を高めることでスキルアップを目指し頂きたいと考えています。

ご興味のある方は是非ワークショップにご参加ください。

 

ヘナ製造の進歩

現在インドは経済発展の真っ只中で、あらゆる場面で進歩が感じられます。

特にDX化による社会変革はヘナの産地にも大きな影響を与えています。

これからインドには多くの投資が集まることが予測されています。

当然ヘナというサスティナブルな素材に対する注目度も高く、投資の対象にもなってくるかと思います。

現在でも毎年のようにヘナ生産の仕組みは変化しています。

その勢いは更に加速し、ヘナ製造も進歩していくことでしょう。

それと同時にテクノロジーが及ぼす副作用にも気を付けながら、より良い製品作りに務めていきたいと思います。