Graciasヘナ専門店誕生秘話(ヘアカラーアレルギーのお客様)

Graciasヘナ専門店の前身Graciasが誕生したのは2008年11月

間も無く10年の歳月が流れようとしています。

ヘナ専門店にスイッチしたのが2010年

それまでは、ヘアカラーを強みにした美容室として繁盛店に成長していました。

しかし、その繁盛しているシステムを捨ててまでヘナ専門店に移行した理由がありました。

誕生秘話において、その真実を知って頂ければと思います。

晴天の霹靂ジアミンアレルギー事故

Graciasはヘナ専門店になるまで、ヘアカラー剤を利用ししていました。

今となっては恥ずかしながら、ケミカルヘナというヘナモドキも使用していたのです。

ケミカルヘナとは?
ヘナがオレンジにしか染まらないことで、ヘアカラーとして仕様しやすいように化学薬品を添加しブラックやダークブラウンを表現しやすいヘナ製品。アレルギー物質であるジアミンが通常のヘアカラー以上に含まれる製品で、薬事法では人体への仕様は禁止されている。主に、カツラ用という名目で流通しているグレー商品。

そんな中である日、当店をご利用のお客様からクレームの電話が入ります。

ケミカルヘナを使用後に、まぶたが腫れ、頭皮の痒みが酷いという連絡が。。。。。。。。。。。。。。

とりあえず凍りつきました。

まず第一に、本来キレイになる為の美容室でお客様に被害を与えてしまったことがショックでした。

次に、下手をすると訴訟問題にもなり兼ねない会社の存続危機。

そして、毎日こういった成分を使い続けることで、美容師自身に影響は出ないのか?という疑問。

この事故によってお客様には誠心誠意対応させて頂いたことで、訴訟などには発展せず事無きを得たのですが、このままでは具体的解決になりません。

まずはケミカルヘナのメーカーに問い合わせところ、予想通りの回答が返ってきました。

ケミカルヘナは人体に使用するものでは無いので、そちらの自己責任という回答です。

確かに、ケミカルヘナのパッケージには、「For wig」と記載されています。

それと同時に、一般的なヘアカラー剤の使用説明書を確認したところ、様々なリスクが記載されていました。

妊娠中・生理中の禁忌、腎臓病・血液疾患患者への使用禁止。

など

では、どのようにしてお客様の髪を染めれば良いのか?

その時に、天然ヘナという選択肢があることを知りました。

思い立ったらインドにの来ていました

様々な疑問が湧くなかで、まずはヘナについて徹底的にリサーチをしてみました。

そして、色々なヘナメーカーにも問い合わせみました。

生産工程や生産者が明確な製品は無いものか??

しかし、そういったメーカーは皆無どころか、疑心暗鬼に陥っていきます。

もうインドに行って真実を確かめるしかない!

そう思った瞬間に、インド行きの航空券を手配し、ニューデリーへと向かいました。

数件のヘナ業者にメールでアポを取って現地を訪れることになるのですが、彼らはどういった態度に出てくるのか予想もできません。

とりあえず一歩踏み込む・・・

数件のヘナ業者を見学して、ある業者の倉庫に足を踏み込んだ瞬間に目に入ってきたのは

「For wig」カツラ用というラベルの山

この工場では日本向けに大量のケミカルヘナを製造していました。

後に知るのですが、この会社は現在も日本へオーガニックの最高ランクのヘナという触れ込みの製品を輸出しています。

こうしてインドのヘナ生産の実態を目の当たりにすることとなります。

そして、様々な出会いの中で、現在のインディーハーブスの製品を作る工場との出会いという流れになっていきます。

この過程のお話は、また後日にでも。

ジアミンが悪いという誤認識

この当時、僕の頭の中ではジアミンは悪であり、これらを使う美容師はクズ!そう思ってきました。

しかし、少し年齢を重ねたり、出会いがあったりする中で、また少し違った考えも生まれてきました。

ジアミン色素は年間で500t=5000万人分の致死量が利用されています。

本当にこの量が必要な量なのかが疑問です。

一定数必要とする人はいるのでは無いかと思います。

そういった人達を悪者にするつもりは無く、不必要に大量に使う必要はないと考えています。

その為には、美容師自身が知る必要があり対案が必要と考えました。

その一つの方法が天然ヘナの利用だと思います。

その選択肢を知ってもらうことで、不必要な消費は抑えられ、そして被害を受ける美容師やお客様が少なくなるのではないかと思います。

ヘアカラーの消費に対しての意見

ヘアカラーメーカーは消費を促す為に、様々な営業戦略を立ててきます。

しかし、その消費自体が過剰になっていることには気付いていません。

目の前にある営業ノルマ、社内販売目標という、企業にとってメリットのあることのみが優先されています。

美容師の健康・お客様の安全性というのは、本来最優先されるべきことなのですが、彼らにそういった考えはありません。

美容師達は、メーカーやディーラーの言いなりでは困ります。

自分達で理想の環境を作っていかなければいけません。

そして、自分で情報を取り、自分の足で真実を確かめに行く。

そういった考えの中で、天然ヘナという選択肢を加えてもらえることを願っています。

一部の美容師さんは、既に行動を起こしています。

何かを敵にして、怒りを原動力にするのではなく。

自分達が、心が踊り動かされる方向へと舵を切っています。

指甲花祭という場には、沢山の美容師さんが参加せれています。

各地でのイベントにもそういった美容師の方が増えてきました。

美容師達がお客様と社会のことを本気で考えだしました。

着実に、時代は変わりつつあります。